尻手黒川線Ⅳ期の早期整備を求める請願の審査

seigansitteこの事業は昭和21年の都市計画決定から整備が進められ、最後の未整備区間になっているⅣ期片平工区。

人口増加に伴う交通量の増加、首都高速北西線の横浜青葉ICへの延伸、そして、今後、リニア立杭、地下鉄延伸など、さらなる交通量の増加が見込まれます。

この事業は平成30年度完成予定だったものが遅延していて、令和7年完成予定へ。

しかし、リニア工事や横浜市営地下鉄延伸は、平成28年に示した第2次道路整備プログラムを策定したあとで生じた事象であり、当然、前倒し整備が求められるものとして、これまでも議会で質疑を重ねて来ました。

今年3月の予算審査特別委員会で、「令和7年完成を目指す」という答弁から、「早期完成」という答弁に変わり、市の一日も早い整備を目指す兆しが出て来ました。

そこで、今年6月、片平町内会を中心に早期整備を求める今回の請願が提出されました。

図が整備計画で、道路①、道路②、開削トンネル、山岳トンネルの四区画で示されています。

また、スケジュール図については、紫およびオレンジが資料に今回の質疑に基づいた短縮や前倒しの可能性について記したものです。

 

用地取得

まず、用地取得については、取得の交渉中6件で、道路①区間は1件、道路②区間は5件ということです。道路①区間は来年度から擁壁工事着手予定ですが、道路②区間は令和4年度着手予定になっています。しかし、道路②区間も早期に取得できれば令和3年度からの工事着手も可能である答弁がありました。

 

道路①区間

慢性的な渋滞に加え、リニア立杭工事が始まれば、大型ダンプが行き交うため、先行的に道路拡幅が必要になります。しかし、擁壁工事に2年、その後の道路築造工事に2年ということで、時間が掛かり過ぎている計画の見直しを指摘したところ、工事の状況によるものの、概ね工期短縮をはかれる可能性がある旨の答弁がありました。また、擁壁工事完了による道路拡幅ができるかについては、明確な答弁はありませんでしたが、安全面配慮の上に進められる答弁がありました。

 

道路②区間

用地取得が早ければ、工事着手も前倒しが可能かという質問に対し、可能である旨の答弁でした。

 

開削トンネル・山岳トンネル

川崎市でのトンネル工事の実績が少ないため、また、山岳トンネルは工事段階で予定外の事象が生ずる恐れもあり、わずかな区間であるが2年を超える工期を予定しているとの答弁。

 

最低でも1年以上早い整備に向けて

質疑を重ねた結果、スケジュール図に示したように、紫の線でスケジュールの短縮・前倒しの可能性があり、それに伴いオレンジの枠と矢印のように全体の工程が前倒しにできる可能性が広がって来ました。

建設緑政局長からは「一日も早い整備に努める」旨の答弁があり、3月の答弁にあった「早期整備」もより、具体的な工期短縮の可能性が見えて来たため、本日の請願審査により、大きく前進しました。

 

ほぼオール市議会のご協力に感謝

請願審査の結果、まちづくり委員会全会一致で「採択」されました。

この請願の審査にあたっては、麻生区選出市議会議員団を中心に、自由民主党(代表署名;橋本勝団長)、公明党(代表署名:山田晴彦団長)、みらい(代表署名:雨笠裕治議員)、共産党(代表署名:勝又光江議員)の交渉会派全会派、まちづくり委員会以外の無所属のうち、三宅隆介議員、吉沢章子議員、添田勝議員、松川正二郎議員、重冨達也議員には請願署名を頂き、まちづくり委員会の無所属の秋田恵議員に「採択」の同意を頂きました。

ちなみに、手続き上、正副議長と審査委員会の委員は請願署名ができないことになっているため、山崎直史議長・花輪孝一副議長の所属会派は団長から署名を頂きました。

ほぼオール市議会のご協力に感謝申し上げます。

このように、ほぼオール市議会で「採択」した請願で、行政側も早期整備の意思を示していますので、今後も地元議員として、一日も早いではなく、一年以上早い整備を目指して行きます。