義経伝説

yoshitsune先日、ゲストスピーカーとして、麻生区の魅力を話す機会がありました。

観光協会のホームページは麻生の観光を網羅しているので、住民としての魅力、自分の趣味嗜好からの魅力を偏って話してみました。

この中で、ちょっとした義経伝説についてもお話させて頂きました。

 

二枚橋(麻生区高石3-32)

治承4年(1880年)、源義経は、平家討伐の源氏軍に合流するために、奥州平泉から鎌倉を目指しました。その際、五反田川を渡ろうとしましたが、当時の橋が粗末だったので、弁慶たちが丸太を並べた上に土を盛って橋を造り直しました。この橋を横から見ると、のし餅を二枚重ねたように見えるので、「二枚橋」と名付けられたそうです。

 

九郎明神社(麻生区古沢497)

平家討伐のために鎌倉を目指す義経一行が、家臣のふるさとである古沢で一夜を過ごしたと言われています。義経は、村人にそのお礼に小刀を贈ったと伝えられています。

祭神は、源判官九郎義経、伊邪那岐命、菅原道真、宇迦之御魂の四柱。

竹林の中にあるこの社には、清涼な風が響き渡ります。

 

鍋ころがし(麻生区百合丘3-14-4 王禅寺見晴らし公園)

義経・弁慶がこの地にさしかかり、弁慶が馬とともに急な坂を越す際、馬が足を滑らせて、弁慶があやうく落馬しそうになりました。そのとき、鞍の後ろにつるしてあった鍋のひもが切れ、鍋は断崖に落ち、谷底に消えていったそうです。鍋が落下したおかげで、落馬せず、助かったといわれています。

そんな鍋が転がってしまう急坂であったことから、「鍋ころがし」と呼ばれるようになったそうです。

 

日本史のスター源義経

ご存知の方がほとんどかと思いますが、苦境に立たされている弱い立場の人に肩入れしてしまうことを、「判官贔屓(ほうがんびいき、はんがんびいき)」と言い、その「判官」こそが義経です。

源義経は、源義朝の九男として生まれ、牛若丸と名付けられます。父義朝は平治の乱で敗れ、謀殺されます。母常盤は、平清盛の妾になり、牛若丸は清盛を父のように慕うようになるという設定の書物もありますが、確実と言われているのが、母が一条長成と再婚し牛若丸が鞍馬寺に入ったというところです。遮那王と名を改め、僧としての修行を始めますが、僧への道を拒否し、奥州平泉に下ります。そこで、奥州藤原家に居候します。

忠臣である弁慶とは、千本の刀狩をしようとしていた五条大橋で運命的な出会いがあり、弁慶は終生、義経に尽くし、奥州にも同行しています。

その後、兄頼朝による平家討伐軍に合流するために、奥州から駆け付ける道中に、いまの麻生区を通った形跡が先ほど紹介した三か所に残ってます。

平家討伐の際に、湊川の戦いや壇ノ浦の戦いでの武勇は今も語り継がれています。しかし、朝廷からの官位を受けた問題で、頼朝と義経は対立し、義経は追われます。義経は青年期にお世話になった奥州藤原家の平泉に身を寄せます。しかし、頼朝側から義経の引き渡しを求められた奥州藤原の当主藤原泰衡に襲われ自害しました。

源氏の九男として生まれ、母の再婚により寺に預けられる。

父と慕っていた清盛に弓を引かなければならない。

兄頼朝との対立は、朝廷からの官位拝受問題でも、武勇に秀でた弟を先に叩いておきたいということも原因であったのではないか。

青年期にお世話になった奥州藤原家に最期は裏切られてしまった。

弁慶を始めとした忠臣が義経の最期まで一緒だった。

など、苦悩や悲劇の人生だった義経。

しかし、湊川の戦いで崖を駆け下りた伝説、壇ノ浦の戦いでの八艘飛び伝説は、武士のスターであり、今でいえば、レジェンド義経と言うところでしょうか。

そのレジェンドの影には、多くの苦悩があったということで、義経に寄せられる日本人の気持ちは独特で、これがまさに「判官贔屓」の根源だと考えられます。

 

義経伝説に興味を持った理由

一緒に語るなんておこがましいのですが、義経と私の勝手な縁の解釈を述べさせて頂きます。

義経の恋人「静御前」は、淡路島の現在の淡路市出身で、京都に渡り、白拍子となり、義経と出会います。

月本家は、源平合戦で京都から敗走し、淡路島の現在の南あわじ市に流れ着いた平家落人が祖先と言われ、父の代までが淡路島生まれ。

静御前と月本の祖先は入れ違いですが、ともに淡路島に居を構えました。

平家落人の子孫である私が、九郎明神社の近くに住むことになり、改めて義経伝説に興味を持ちました。

源平の時代は、公家の時代から武士の時代への大きな転換期で、多くの血が流れた不幸な歴史は刻まれました。しかし、源氏の人々も平氏の人々も新しい時代を築く一歩をともに踏み出した同志であったと思います。

「判官贔屓」は、新しい時代をつくるために血を流したくない、日本人らしい気質なのかもしれません。

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