予算審査特別委員会

本日、川崎市議会本会議で、平成24年度予算案を始め、諸議案が可決されました。
これまで、スマートシティは、環境局の所管でしたが、4月から総合企画局の所管となり、2名体制の「スマートシティ担当課」から、「スマートシティ戦略室」として、5名体制と小さいながらも、「部」に昇格します。
これは、私が主張していた、地球環境分野だけに偏重せず、また、川崎駅周辺に限定されず、市域全体を考え、市民に実感の持てる、「川崎モデルのスマートシティ」実現に向けた新たなステージの始まりを意味します。
スマートシティは、エネルギー分野はもちろん、市民参加、交通や教育、そして先日のブログで紹介した、研究対象都市など、様々な分野に及びます。
今回は、予算審議の中で、スマート教育の先進事例を提案したり、ハードではなく、ソフト面を活用したスマートな交通拠点についての提案を含めた質問をしました。

質問項目は、大きく分けて3つです。
・8款2項5目橋りょう架設改良費について
・3款2項1目小学校管理費、および同款3項1目中学校管理費について
・10款2項2目計画調査費(まちづくり費)
本日は、橋りょう架設改良費についてアップロードします。

◎質問:月本たくや
まず、8款2項5目橋りょう架設改良費について、建設緑政局長に伺います。
橋梁の長寿命化は、生活面でも経済面でも、本市の都市基盤における重要なテーマです。そんな中、今年度は、橋りょう架設改良費が23年度当初予算に比べ、22.5パーンセント増加しています。
このうち、橋りょう長寿命化事業費が、平成24年度は413,300千円で、前年度比179%増と大きく増加しています。川崎市橋梁長寿命化修繕計画では、60年で591億円必要なライフサイクルコストが、50%以上の縮減が出来ると予想されていますが、平成23年度が初年度の計画で、2年目の平成24年度に大幅に増額されている要因を建設緑政局長に伺います。

○答弁:建設緑政局長
橋りょう長寿命化事業費についての御質問でございますが、本市が管理する橋梁は、平成22年度末現在で617橋あり、昭和30年代から昭和40年代にかけて建設された橋梁が今後一斉に高齢化を迎え、その補修費や老朽化のための架け替え費用が一時期に集中し、大きな財政負担が予想されるところでございます。
こうしたことから、費用の縮減と予算の平準化を図るために、従来の事後的な補修を行う対症療法型から、劣化を未然に防止し、損傷の拡大を抑制して延命化を図る予防保全型の維持管理へと転換するため、橋梁長寿命化修繕計画を策定したところでございます。
この計画に基づき、初年度である平成23年度は、橋梁の定期点検と修繕工事のための設計委託を実施いたしました。
平成24年度は、橋梁の定期点検と設計委託に加え、川崎区の巌島橋ほか2橋の修繕工事を実施するため、事業費が増額となっているところでございます。
以上でございます。

◎質問:月本たくや
 さきほどの答弁で、今年度から本格的に始まり、修繕費と委託費がかかると言うことですが、橋りょう架設改良費1,256,074千円のうち、国庫支出金が370,700千円、市債が689,000千円となっております。ともに前年度比がおよそ2倍になっています。
 このうち橋りょう長寿命化事業費の財源の内訳を建設緑政局長、お聞かせください。

○答弁:建設緑政局長
 橋りょう長寿命化事業費の財源の内訳についての御質問でございますが、橋りょう長寿命化事業費4億1330万円の財源構成は、国庫支出金が1億6720万円、市債が2億1200万円、一般財源が3410万円でございます。
 以上でございます。

◎質問:月本たくや
平成24年度以降の長寿命化修繕の予定を伺います。本市はまだ人口が増加しているので、橋梁の数が増えることが想定されます。
 橋梁の管理方法や定期点検の結果により、多少の変動があるかと思いますが、今後想定される予算の推移をお聞かせ下さい。
また、さきほど、ご答弁頂きました財源の内訳で、市債の割合が高いため、償還についての課題が大きいように感じられます。今後の市債発行額の予測を建設緑政局長に伺います。

○答弁:建設緑政局長
 橋梁長寿命化修繕計画の予算の推移及び市債の発行額についての御質問でございますが、この計画は、延長15メートル以上の橋梁121橋を対象に、今後60年間で予防保全型の維持管理を行い、費用の縮減と予算の平準化を図っていくものでございます。
 したがいまして、平成25年度以降につきましても、平成24年度と同程度の予算が必要になると考えております。
 なお、市債の発行額についても平成24年度と同程度になるものと考えております。
 以上でございます。

◎意見要望:月本たくや
意見要望を申し上げます。60年先を考えた橋梁長寿命化は、本市の人口がまだ増加する時代から、人口減少の時代まで未来を見据えた施策です。しかし、財源の半分以上が市債であることから、60年の計画ですから、この計画の財源となっている市債償還は90年先までかかることになります。また、国庫支出金の割合がどのようになっていくかもわかりません。長寿命化修繕で、コストを大幅に縮減することは大いに評価できますが、財政状況や経済状況を勘案しつつ、財源についても考えながら計画を進めて頂きますことをご要望申し上げ、次の質問に移ります。