事象の変化は市長の言葉で!

首相は7月末までに高齢者の2回の接種を完了するという目標を設定したとの報道がありました。

3月に発表になった、川崎市のコロナワクチン接種実施計画は、8月中旬までかかりそうで、市のワクチン希望数を下回った供給により5月の接種は予定よりも遅れ、65歳以上の接種開始も5月末から6月のどこかと2週間程度の遅れが予想されています。

予定が後ろ倒しになっている上で、完了時期を7月末に設定するとなると、集団接種会場を増やすか、個別接種会場(医療機関等)を増やすしかありません。

明日、市が何らかの対応を示すと思われますが、首相が掲げる7月末の高齢者接種完了目標への対応は重要なテーマだと思いますが、最低限は4月24日に始まった第1回の接種予約と5月分予約完了時に生じた問題は発生させないことと、つまり、市民に不安を与えないことです。

「予約の電話が通じなくて、一日中電話をかけていた」

「予約サイトにアクセスできない」

「自分だけ接種できないのではないか?」

これらの不安を解消することは最低限で、4月28日の市長動画ではコールセンターと予約サイトの受付改善は進めているとのことでしたので、この対応に加え、以下の2つが大切になります。

・予約サイトにおけるメールアドレス登録の後、再度の設定が必要なのがわかりにくくて予約できなかった高齢者がいるため、メールアドレス登録後、数時間放置されていたら、6月中まで高齢者に限りきめ細かくフォローする。

・何より、ネガティブな状況になった時こそ、その先に安心を提供すべく、市長がメッセージを発信していくこと。

市長が市民を安心させるメッセージを!

4月20日が市長の最後の記者会見です。

その後、ワクチン問題は以下の4つのポイントがありました。

1、4月24日のコールセンターや予約サイトにアクセスできなかった問題。

2、4月25日の5月集団接種分予約完了で不安を与えた問題。

 この1と2について、市長のメッセージが必要でした。26日には市内医療機関の電話が鳴りやまなかったという問題があります。YouTube動画でどこまで伝わるか?という点はありますが、不安の解消に結び付けられたと思います。ちなみに26日が月曜日だったため、市民の不安の解消に努めるべきと私から当局に提案。

3、4月27日の65歳以上のワクチン接種券発送日変更。

この翌日、4月28日、市長の動画で「かわさきコロナ情報の動画で65歳以上のワクチン接種券発送日変更の説明」がありましたが、ワクチンが遅れていることの説明をしているだけで、不安解消につながるメッセージではなかったのが残念です。記者向け?のように思われる説明動画ですが、少し遅れてもすべての人が接種できる供給はある旨をしっかり伝えるべきでした。

4、5月7日の75歳以上の6月ワクチン接種予約日決定について。

 「また、朝から一日中電話するのか?」というのが多くの方の反応でした。金曜日の夕方に発表されても、細かい対応について市議会議員も問い合わせできないので、これもまた困った対応でした。

次回の記者会見予定は5月11日のようです。

市長は記者の取材はこの間も受けて来たとは思いますが、YouTube動画がある割に、メッセージが発信されていません。

状況変化が続いて、市民が不安になっているからこそ、その不安を解決していくのが政治家としての市長の役割です。

GW中、私たち市議会議員は、高齢者の方々の不安のご相談に対応して来ましたが、お一人お一人の抱える不安に寄り添い解決に結び付けて来ました。

しかし、その多くは、「自分だけ接種できないのではないか?」という不安でした。電話がつながらずサイトがダウンしていれば、当然そう思うでしょう。

この不安は、川崎市行政のトップである市長がそれぞれ事象のネガティブな状況に、しっかりわかりやすく説明していくことが重要です。

そこが市議会議員とは違い、行政のトップであるからこそ発することができる「市長記者会見」です。

明日以降、市長にはもっと全面に出て、細かい数字を説明するよりも、市長の言葉で市民にわかりやすく伝えてもらいたい。