旧成人の日に想うこと

1月15日は、旧成人の日。

そして、23年前の私の成人式は大学の後期試験直前でした。

しかも、東京都世田谷区に住んでいたため、知り合いもいなく、ゲストの女優の矢田亜希子さん観たさに成人式に行ったミーハーな二十歳。

会場は世田谷区民ホールで、私は座れましたが、会場内の座席は満席で入り切れない人で溢れていました。

試験前ということと、会場に知り合いがいないということで、成人式としての印象は、伊集院光さんと矢田亜希子さんの対談を観たということだけ記憶しています。

ただ、この日に大人の自覚が芽生えたかというと、そうではなかったように思います。

私と同じ地方出身者のように川崎市外で生まれ育った新成人もたくさんいらっしゃると思います。

成人式に出席した人も出席できなかった人も出席を控えた人もいると思います。

すべての新成人にとって、大人のスタートになります。そのスタートの自覚をどこの瞬間で思うかも人それぞれ。

私はまもなく大人の自覚が芽生える転機が訪れます。

それは、成人式帰りに父に電話したことが最期の会話になりました。父も就職した大阪で知り合いのいない成人式に出たという会話。

そのわずか5日後、父は脳出血により47歳で急逝。

1月20日から大人を実感し、大人としての行動が必要になりました。

人生、何があるかわからない。

父は不摂生であったため、成人の日を迎えると、健康に留意することを再確認するようになりました。

これからの人生、成人の日で、忘れられないのが、昨年の成人式。

令和2年度の川崎市の成人式は、緊急事態宣言下での開催になりました。

出席を希望した人は、通常、出席した人、出席できなかった(しなかった)人に分かれましたが、昨年は、もう一つ、出席を控えた人がいました。

成人式への出席を最後まで悩み、出席か欠席かの結論を大人として決断を求められ、川崎市在住のすべての新成人が大人として判断したということ。

昨年の新成人の方々数名から個々に伺いましたが、一人一人が大人として悩み、決断されたという印象が今も強く残っています。

テレビでは主に荒れた成人式が取り上げられますが、成人の日が第2月曜日になった影響で、旧成人の日世代としては、1月15日に今年の成人式を冷静に振り返ることができます。

それぞれの年にそれぞれの特徴があり、一人一人にそれぞれの想いがあります。

一人一人の想いを大切にしていきたい。

改めて、旧成人の日に想うことです。