ゴールデンウィークの祝日を考える

ゴールデンウィークの祝日を考える

今年は、4月29日の昭和の日から5月8日日曜日まで10連休になる会社もあるということで、ゴールデンウィークと呼ばれています。

この10日間に、祝日は4日ありますが、その目的について、国民の祝日に関する法律に示されています。

昭和の日 4月29日 激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす。

憲法記念日 5月3日 日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する。

みどりの日 5月4日 自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ。

こどもの日 5月5日 こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。

かつては、5月3日と5日の飛び石休日になることから、5月4日を「国民の休日」として3連休にしていました。

昭和とゴールデンウィーク

ゴールデンウィークの祝日は、こどもの日を除き、「昭和」にまつわるものになります。こどもの日は、端午の節句が由来となって5月5日になっています。こどもの人格を尊重し、幸福を願うということに加え、「母に感謝する」という意味のある日でもあります。

その他の3日は昭和にまつわる祝日です。

ゴールデンウィーク初日にあたる昭和の日は、昭和天皇のお誕生日で、私が子どもの頃は「天皇誕生日」でした。まさに、法律にも書かれているように、63年の激動の時代、復興から世界の中でも駆け上がった時代であったことから、この時代を想い、国の将来を考える日であると思います。

憲法記念日は、昭和22年の日本国憲法が施行された日です。ちなみに公布された(昭和21年)11月3日は文化の日になっています。改めて、国民が憲法について考える日としても大切な一日です。

みどりの日は、平成18年までは、昭和の日の4月29日でした。「昭和天皇は植物に造詣が深く、自然をこよなく愛したことから『緑』にちなむ名がふさわしい」ということから、平成に入り、昭和天皇の誕生日をみどりの日としたことが起源です。しかし、平成19年の昭和の日の制定により「みどりの日」が、「国民の休日」だったこの日に移行しました。

昭和は我が国で戦争があり、戦後復興があった厳しさと希望が激動した時代。その激動の時代を語り継ぐためにできた「昭和の日」に始まり、「憲法記念日」があり、「みどりの日」までの3祝日は昭和を考え、先人に感謝する日になります。

そして、最後の祝日の「こどもの日」は、母に感謝する日でもあります。

さらに、本日、第2日曜日は母の日ですので、5日に続き、重ねて母に感謝する日になります。

そして、我が国における母の日も昭和に始まりました。

ゴールデンウィークの祝日の一つ一つ、今年は最終日が母の日と、意味のある休日について、改めて考えてみることも、日本の歴史や文化に触れるきっかけになります。

先人に感謝し、母に感謝することに始まる5月。

国民として祝日の意味を立ち止まって考える機会にしてもらえればと思います。

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著者について

月本琢也 ツキモトタクヤ

1978年生まれ。神奈川大学卒業後、建築設備メーカーの営業マン、川崎市長阿部孝夫政務秘書、衆議院議員山内康一第二秘書(麻生区担当・国会担当・自民党→みんなの党)等を経て、2011年より川崎市議会議員(麻生区選出、当選3回、現在無所属)。13,000人の職員を巻き込んだ決算議会改革の実現、防犯カメラ設置補助事業の導入の実現など、ICT・コミュニティ・実効性から、SDGsのゴールを含めた持続可能なまちづくりを目指す。その他に、防災士、神奈川県クッブ協会代表理事等を務める。